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『MINORIA』レビュー、Momodoraに次ぐ美しいメトロイドヴァニア

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より攻撃的になった温かみのあるメトロイドヴァニア
『Momodora 月下のレクイエム』というゲームをご存知だろうか?

「月下の」というタイトルは僕の様な『悪魔城ドラキュラ』ファンにとっては心をくすぐられる。本作は名作『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』にインスパイアを受けたサイドビュー型の探索アクションゲーム、いわゆる「メトロイドヴァニア」といわれるジャンルの作品だった。

『月下の夜想曲』と比べると『Momodora』は、道中のザコ敵から受けるダメージが大きい上、回復アイテムも多量に持てないので常にヒットアンドアウェイを意識し、移動の際の画面スクロールも常に敵の把握に集中しなければならないシビアなゲームだった。



そんな『Momodora』を開発したBombserviceの新作『MINORIA』はこの防戦に徹しなければならなかった『Momodora』のゲーム性を一変し、積極的に攻撃することの心地よさと深追いすることの緊張感を併存させることに成功した。また、グラフィックもドット絵から手描きのアニメーションが採用され、背景からキャラクターまでアニメーションを自分の手で操作しているような錯覚に陥るほど丁寧に作り込まれている。

ベーシックな中世ヨーロッパ風の世界を舞台にしたサイドビュー型探索ゲーム


本作のストーリーは宗教への強い信仰が求められる中世ヨーロッパ風の世界を舞台にしたファンタジーもの。魔女と呼ばれる異端者から人類を救うためにプレイヤーはシスターのセミリアを操作し、相方のフランと共に剣戟と魔法で立ち向かうという内容となっている。

操作方法も一般的なサイドビュー型のアクションゲームに近く、Aボタンでジャンプ、Xボタンで攻撃、ステックを左右に傾けつつBボタンで回避、ニュートラルBボタンで敵の攻撃をブロック、又はパリィしてカウンター攻撃。Yボタンで魔法アクション、LRのトリガーで魔法を選択する。

パリィ(カウンター)を積極的に行うゲーム


パリィに関してだが、Dark Souls系のアクションゲームだと敵の攻撃が自キャラに当たる寸前に成功判定というかなりシビアなタイミングを要求されることが多いが、『MINORIA』の場合は被ダメージが大きいせいか、受付フレームがかなり甘めに設定されている。

そのため連打していても結構の確率でブロック(防御)判定になったり、パリィとして成功した直後にカウンター攻撃にはいるので、反応速度に自信がなくても積極的にパリィ操作を行うといいだろう。『Momodora』が回避に専念するゲームだったとしたら、このゲームはパリィ(カウンター)を積極的に行うゲームだと考えたら、攻撃に特化した作品だと言える。




難所をノーダメージで突破できたときには非常に心地良い


また、パリィは多くのゲームでは相手をのけぞらせたり、本作の様に即座にカウンターに移行できたりすることから、基本的に失敗した場合は大きなスキを作ってしまう。ところが先も「連打」と書いたように、このゲームはパリィに限らず攻撃、回避等のアクション終了後に硬直がなく、格闘ゲームのキャンセル動作のようにすぐさま次のアクションに移ることができるのが特徴で、敵が密集している中で別々の攻撃を仕掛けられても適宜のアクションをとることでスムーズに敵の殲滅を行うことができる。難所をノーダメージで突破できたときには非常に心地良い爽快感が感じられる。

ただ、こうした硬直が無いせいか、回避アクションを連続したり、攻撃を終えた直後に魔法を行うなどの大きい処理が発生する際、時折引っかかる様な挙動が発生して思わぬダメージを受けることもあった。このアクションの操作感を踏まえると『悪魔城』というより『ロックマンゼクス』に近い感じがあり、コントローラー操作が忙しいものの、スピーディーに敵を倒しつつステージを進めるアクション作品が好きな人にとっては楽しめる作品だと言える。

気を引き締めて最後までゲームを遂行する


もちろん、こうしたスムーズなアクションでユーザーに多くの自由が与えられているという事は、当然デメリットも用意されている。本作は体感的に前作の『Momodora』と比べると被ダメージ量が多く、たった2、3回ほど連続で攻撃を受けるとすぐにゲームオーバーになってしまう。こうしたシステムは探索型のゲームの失敗例としてよくある「ゲームオーバーになったら自分の積み上げた過程が問答無用で消滅し、直前のセーブポイントから仕切り直し」というプレイヤーの心をへし折る仕様に大変マッチしており、気を引き締めて最後までゲームを遂行するという刺激的な仕上がりになっている。

魔法はMPのようなシステムではなく、ストック制でそれぞれの魔法に使用回数が設定されている。魔法ストックとHPはセーブポイントで回復することができるので、被ダメージが大きいこの作品では「万が一の事故」に備えて近場のセーブポイントに足繁く通うことになる。

魔法は勿論の事、剣攻撃にも装備アビリティとして属性を付与することができるのだが、この作品においての属性の考え方は少しユニークなものになっている。通例なら属性攻撃は、その属性を苦手とする敵にヒットさせると、ダメージ量に規定倍率がかかるものだが、物理攻撃に属性を付与した場合、新たに属性攻撃分が追加ヒットするというシステムになっている。これが苦手属性だと多少ダメージが増え、苦手でなくてもヒット回数が増えることからダメージ増加につながるので、属性付与を積極的に行うと良いだろう。

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